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【7】ショートストーリー 現代 Hoku 06/4/7(金) 14:46

【15】現代 VIII Hoku 06/4/7(金) 14:51
【16】現代 IX Hoku 06/4/7(金) 14:52

【15】現代 VIII
 Hoku WEB  - 06/4/7(金) 14:51 -
  
「―違う!ぼ… 俺は!リュウだ!!」

「…」

二人とも黙ってしまった。

「これを見て…」
少女は手から何やらお守り袋のようなものを出した。

「!!」
僕ははっとした。涙がこぼれていたからだ。

「僕は…、僕はセルジュ… だ…」

「セルジュ……」

「君は… サラ… ううん、キッド?いや、そうじゃない。君はサラであり、キッドなんだね…」

僕はそっと少女に近づいた。
引用なし
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【16】現代 IX
 Hoku WEB  - 06/4/7(金) 14:52 -
  
僕はそっと彼女に触れようとした。だがそのとたん、突然辺りがパッと光った。

そして、またあの浜辺に戻っていた。

「う…」

「セルジュ、セルジュ!!おい!!」
何やら懐かしい声が僕の耳に入った。

「へへっ…、久しぶりだね、キッド」
僕も懐かしい格好にいつの間にか着替えていた。
赤いバンダナ、グレーのベストの下に黒のTシャツ、紐のネックレスに茶色の手袋、更に青い少しダブダブのズボンまでぴったり「セルジュ」だった。

「やっと果たせたな、遠い遠い、約束を…。まさか…忘れてネェよな?!」
キッドが腕を組んで僕を下から覗き込むようにして言った。
「勿論覚えてるよ」
僕が笑顔で言った。

「懐かしいな…、本当に」
キッドが海のほうを見つめて言った。

「うん…、僕は君がいなければ…。本当に有難う」
僕は目を閉じて、少し小声でうなずいた。

「馬鹿だな、セルジュ…」
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