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【87】OG二話目の1試作(10/11/28改) REDCOW 10/8/31(火) 2:48

【89】OG二話目の3試作 REDCOW 10/12/7(火) 9:47
【95】OG二話目の4試作 REDCOW 11/1/27(木) 16:24
【97】OG二話目が終わりました。 REDCOW 11/1/27(木) 20:13
【98】塗り絵してみました。 REDCOW 11/1/31(月) 1:22 [添付]
【99】塗り絵2 REDCOW 11/1/31(月) 1:22 [添付]

【89】OG二話目の3試作
 REDCOW  - 10/12/7(火) 9:47 -

引用なし
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    ドーラは半ば呆れた表情だが、彼女なりに彼を心配している様だ。
 彼女は早速傍らで聞いていたマリアと整備の相談を始める。
 そして、時は現在に戻り、ジュドーは艦長席からμシステムの制御を始めた。
 シナプス越しに承認コードを入力すると、シナプスが認証を始める。
 
「(ガイア、起動システムコントロール、μ)」
「<ガイア、μシステム起動にはNTLv.7以上のNT能力を要求します。あなたのNT能力は………7以上を確認。起動します。>」
 
 船内MSドックではドーラ達が見守っていた。
 
「<μシステムは現在、三機のビットを確認。ビットコントロールは第一ビットに生命反応3を確認しました。システムコントロールはビット外部より行われていますが、続行しますか?>」
「(ガイア、コントロール続行。出撃コントロールは俺がする。)」
「<ガイア、了解。ビットシステム、NTリンケージをフルリンク。シンクロ率70…80…90…100…最大出力>」

 ガイアのメッセージが出力レベルの上昇を告げるに従い、彼に迫る強烈な重圧が全身にのしかかる。その重さは彼の想像以上で、ドーラが話した通りこのシステムはOSの未熟さを力技で無理矢理NTリンクし引っ張る様な構造を取っている様だ。彼の脳裏に入って来る様々な情報がそれを裏付ける。いかにLv.7を超える彼にも、このシステムは相当に荷が重い。
 
「(お前達、良いか?俺が機体制御のバックアップをする。後の操縦制御はオルドー、カイル、それにドウモト君、君らに任せるぞ。)」
「(了解)」
「<ガイア、μシステムは出撃管制下に入りました。カタパルトより第三、第二ビットが先行射出されます。>」
「(ガイア、了解。)アーカンソー軍曹、μエアフォース、出撃する。」
「はい!(ガイア、MSカタパルトへリンク)NX012503-μ Airforceをブルーマーキング完了。出撃どうぞ。」
 
 ジュドーによって起動が確認されたシステムは、格納庫からカタパルトデッキに上がり射出され始める。
 先に二つのビットが射出された後、三人の乗るコアビットが発進した。
 射出されたビット達は宇宙に飛び出すと変形を始める。
 先に射出された二つが翼に変形すると、コアを挟む様にドッキング。それはまるで大型の戦闘機といった様相だ。
 
「…さてと、この場合、少佐が上官ですから、あなたの指揮で動くのが筋ですね。」
 
 センターシートに座るオルドーが二人に話しかける。
 コックピットではオルドーをセンターシートに、左横後部をカイルが、右横後部をタロウが座っていた。
 
「そうなりますか。でも、良いかな?僕らはどうやら同い年。ここは階級を忘れませんか。」
「え、少佐は同い年?そりゃ凄い。同期同士階級を忘れるのは良い。だけど、少佐は戦術士官だ。この中で一番指揮に向いているだろう。」
「わかりました。指揮は僕が。それと、僕の事はドウモトでもタロウでもどちらでも良い。」
 
 彼らの話に、それまで黙っていたカイルが口を開いた。
 
「では、俺はカイルで良い。オルドー、索敵は俺がやる。操縦はお前がやれ。タロウ、あとはあなたに任せる。オルドーも良いな?」
「おぉ、良いぜ。では、タロウ。俺も手足となって頑張りまっせ。」

 その口調はよく言えば簡潔だが、見ようによっては素っ気なく、または当然の様に砕けたとも言える。それに対するオルドーもまたさして気にするでも無く、どちらかと言えば当然の様に受け答えていた。タロウは二人の会話に驚きつつも、事前にエウロパ戦争時に彼らが同乗していたことも知っていた。軍部での人間関係は殺伐としたものを想像していたが、彼らを見ているとまるで根っからの友人の様な付き合いに、何となく羨ましさも感じた。しかし、それ以上に拍子抜けするものもあった。
 
「…何だろう。君らと居ると…戦場に居る気がしないな。…(ガイア、μコマンドコントロール、ドウモト。操舵、セット。索敵、グレンハート)」
「<ガイア、μコマンドコントロールへ送信。現在、当機はアーシタ少佐の指揮下にあります…承認されました。システムオールグリーン。μエアフォースへようこそ。現在、回避行動α1で行動、巡航速度インパルス3.8、シールド出力100%で正常運行中です。>
「(カイル、索敵開始)」
「(了解、索敵照準…感応波をスキャン………キャンセル)……ニューダブリンからのノイズが大きいな。」
 
 カイルは宙域に漂う膨大な感応波を感じた。
 その量はまともに受け入れたなら錯乱する程の声の嵐と言えるだろう。
 過去の時代にはそのままこの声を聴いて心を壊した者もいるというが、現在はこの声をある程度はシナプスが減殺制御してくれる。とはいえ、NT相手に索敵する場合においてはそうも行かず、直接この声の波に触れることは免れない。
 
「敵の狙いもそこだろう。彼らは僕らより深くNTを研究している。感応波を撹乱する効果的手法は感情を安定させないこと。それはこうした死者の強烈な心の叫びを聞かせることは悪い手ではない。」

 タロウの言葉は冷酷だが現実を話しているといえた。

「…えげつない。では、どうする?」
 
 カイルの言葉に、タロウは直ぐさま答えを出した。

「索敵照準を重力変動に切り替えて。敵もフォースシールドで航行しているはずだ。」
「了解。(索敵照準…重力変動からフォースシールドを予想………見つけたぞ。敵機にレッドマーカーセット。)………発見。座標を送る。)」
「座標確認。オルドー、空間グリッドN528mark7iへターゲット。インターセプトコースを取れるよう先回りする。カイル、武器システム起動!」
「了解。(コースセット。)」
「了解。(ガイア、ウェポンコントロール、プロトタイプフェイズ砲起動。)!?……ぐぁっ…重い。」
「(ガイア、前命令キャンセル)大丈夫か?…元々このシステムはNTレベル7を対象にしていると聞く。分割制御で対処する他無い。(ガイア、サイコミュ武器制御を等分割制御。)」
「<ガイア、サイコミュ武器システム制御感応波を当分割負担に切り替えます。なお、この機能は精度を約30%以上 低下させますが、よろしいですか?>」
「(ガイア、了承。)…ぐっ……、カイル大丈夫か?やってくれ。」
「大丈夫だ。軽くなった。(照準…ターゲットレッド。)………fire!」
 
 主武装であるフェイズ砲のビームが軌跡を描く。
 
「野郎共、ずらかるぞ。スラスター全開。フルインパルス!」
 
 爆発の最中、爆散し崩壊するニューダブリンを尻目に光学遮蔽し、艦をアステロイドベルトへ針路を向けて発進させる彼らの母艦マサムネ。
 爆発に巻き込まれ、幾つかの連邦艦はシールドで防ぎ切れず大破。シスターフェアレディ含めて数隻がシールドを維持するが総崩れと言えた。
 そんな中、一筋のビームが虚空を貫く。それは見事に命中し、彼ら母艦の遮蔽が解除された。
 
「報告!」
「シールド貫通、上部光学ジェネレーターオーバーロード」
「何!?」
「ビーム波長がフェイズ変調されており、我が方のシールドを透過したものと見られます。」
「連邦がマルチフェイズビームだと!?…センサーで追え、シールドの波長を訂正しろ!」
「は!」
「連邦め、やってくれる。だが、早々やられはせんよ。(変形開始)」
 
 彼の母艦が変形を始める。
 それはそれまでの艦の姿から、ビグロ型のMAを連想させる様な二つのアームを持った巨大なMAらしき形態となった。
 
「(全クルーに告ぐ。本艦は攻撃モードに移る。)
 
 クルー全員が近くのシートにベルトで固定された。
 全てのクルーはNTリンクコントロールに移行する。
 
「へへへ、見せてやろう。これが我々の戦い方だ!」
<Mozilla/5.0 (Macintosh; U; Intel Mac OS X 10_5_8; en-US) AppleWebKit/534.10 (K...@i121-117-175-243.s05.a001.ap.plala.or.jp>

【95】OG二話目の4試作
 REDCOW  - 11/1/27(木) 16:24 -

引用なし
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    クルー全員が近くのシートにベルトで固定された。
 全てのクルーはNTリンクコントロールに移行する。
 
「見せてやろう。これが我々の戦い方だ。」
 
 変形を終えた艦は、その針路を突如変更し、連邦艦隊側へ突進を始めた。
 インターセプトコースを取ろうとしたオルドー達も不意の針路転換に虚をつかれた。
 月軍艦隊は敵母艦の急反転に一斉射撃で応戦するが、全く歯が立たない。
 
「やらせない!(オルドー、針路変更、追撃)」
「(了解)くそ、舐めた真似を!」
「むぅ(タロウ、敵艦が武器システムを起動。予想ポイントは…連邦艦隊だ)」
「くっ(カイル、フェイズ砲用意。オルドー、多少の無理は構わない。全速で頼む。)」
「了解(ガイア、フルインパルス)」
「了解(フェイズ砲充填、目標、敵母艦)」
「Fire!」
 
 フェイズ砲が発射された。
 しかし、第一撃の時と違い、今度のビームは透過せず敵のシールドに阻まれてしまった。彼らのシールドは僅かな時間で連邦の新型フェイズ砲のビーム波長に対応したのだ。

「ははは、やっぱ新型は良いねぇ。しびれるねぇ。こんなに爽快な気分は久々だぜ。さすがはDSAだ。こんな下っ端と思っても、どっこい、使えるじゃねーか?ははぁ、さて、遊びじゃないんでな。義理はキッチリ返すのがウチの流儀だぜっと。」
 
 彼らの母艦から一発の魚雷が発射された。それは連邦艦隊に向けて放たれていた。
 それは紛れも無い、コロニーを消し飛ばした原因そのものだ。
 シスターフェアレディのブリッジでは、ジュドーが艦隊全体に緊急でシナプスからシールド起動命令を出し、起動させた。しかし、至近距離からの爆発は無傷では済まされないだろう。最悪の事態を覚悟する他なかった。

 しかし、その時事態は急転した。
 一機のMSが魚雷へ向けて発進していた。それは艦の防衛に当たっていたspitfireの姿だ。

「どいつもこいつも、こんなもので消せると思うな!!!」

 彼の感応波が魚雷を制御し始める。
 強力な感応波によって次第に統制下に入り始めた魚雷をみて、トヨトミは慌てて自身も感応波を強く集中する。

「(何だこいつ!?俺が…押されている、だと!?)」
「(魚雷、俺の命令に従え!お前は騙されている!大人しく従うんだ!!!)」
「(ぐぅうう、連邦のNT兵器とはいえ、これは何だ!?)
 
 元々NT仕様で開発が進められたシスターフェアレディ向けの武装は、この魚雷も漏れなくNTによる制御が可能だ。しかし、NT兵器は敵の感応波に干渉されるという欠点も抱えている。故に、こうした兵器には感応波をジャミングする様々なシステムを搭載しているものだ。だが、いくら連邦製の兵器とはいえ、一度同期させたNTリンクに干渉するのは早々簡単な話ではない。
 トヨトミは感応波をより強化しようと努めた。
 
「(くぅ、ニューロン、サイコミュジャマー強化、敵NTリンク感染防壁起動、マルチプルサイコミュリンケージ、オン)」
「(サイコミュジャマーは現在100%稼働中です。感染防壁は敵対リンクに対し、現在25%の効果で稼働中です。マルチプルリンケージ起動で防壁効果が5%上昇しました。)
「(ご、5%だと!?トータル30%!?…ばかな、そいつのシンクレベルは?)」
「(スキャンデータは、敵感応波をLv.7と確認しています。)」
「(レベル…7!?ジュドー・アーシタか!?)」
「(ニューロンはこの感応波をジュドー・アーシタと特定出来ません。)」
「(…どんな化け物だ。)」
 
 遂に、魚雷はグレイの支配下に入り、その駆動を止めてしまった。

「(くそ。主砲発射!突っ切るぞ!)」
 
 彼らの艦は反転すること無く連邦艦隊のど真ん中を突進し始めた。しかし、艦隊はグレイの持つSpitfireへの誤爆を恐れて、思う様に攻撃が出来なかった。
 その隙を縫う様に、彼らは遮蔽を始めると、アステロイドベルト方向へ向けて再び針路を向けて消えて行った。
 
「一先ず深追いはしない。(全軍、空域の保安に当たれ)」
「(了解)」
 
 ジュドーの命令下、全軍は停戦し保安と収拾に入った。
 そこに、ブリッジで1人ジュドーへ抗議の声を上げる者がいた。
 
「アーシタ少佐!独断でのシナプス命令は越権行為ですぞ!准将閣下、どういたしますか!!」
 
 ドーンの抗議の声に、向けられたルーは鳩が豆鉄砲を喰らった様な顔をしていた。
 一息やれやれと言った風に溜め息を漏らすと、

「…そうね。艦長の仰る通りだわ。上にもそう報告しておきましょう。」

 残存艦隊はニューダブリン空域を離れ、オークランドコロニーに集まることとなり、シスターフェアレディもそちらへ向かうこととなった。
 オークランドコロニー到着後は、矢継ぎ早にナンジョー中将の命令で空域の保全が為されたが、シスターフェアレディのMS格納庫内では騒ぎが起きていた。
 
「どうした、アーカンソー軍曹。何事だ?」
「艦長、反応がないんです。スタインバーグ少尉の反応が。」
「反応が無い?どういうことだ?無事に帰還したはずだ。」
「はい、でも、シナプスもダウンしていて、外部からの呼びかけにも答えることがなく、コックピットから出て来る様子が無いそうです。」
 
 アーカンソー軍曹の話を聴いて、ジュドーがMS格納庫へ向かって行った。
 格納庫では救護のフォンテーヌ中尉が呼びかけているが、反応は無い様で確かにハッチは開かれていない。これまでの機体は外部にマニュアル式の開閉ボタンが存在していたが、この機体にはそうした機能をあえて設けておらず、パイロットと専任のメカニックにのみ開閉命令を出せるNT認証を採用している。しかし、パイロットが内部に居る場合はパイロットが優先される仕組みの為、整備主任のマリアが呼びかけても反応しない。
 船医のクアデルノが到着したジュドーに生命には別状は無いと伝えた。ジュドーはそれを聞くと、颯爽と歩いて行きSpitfireのハッチの前に立った。
 彼はそこで目を閉じて集中すると、Spitfireとその内部の状況を探った。
 そこにはどんよりと黒い塊の様なものに包まれたグレイの姿が見えた気がした。彼は構わずにグレイを取り巻くSpitfireのシステムにアクセスを始めると、そこから強引にハッチを開ける命令を与えた。

プシュゥゥゥゥゥゥゥゥーーー

 ハッチが開かれた。
 そこには、虚空を眺めたままぶるぶると震えるグレイの姿があった。
<Mozilla/5.0 (Macintosh; U; Intel Mac OS X 10_5_8; en-US) AppleWebKit/534.10 (K...@i121-117-181-149.s05.a001.ap.plala.or.jp>

【97】OG二話目が終わりました。
 REDCOW  - 11/1/27(木) 20:13 -

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    これでとりあえず二話目もなんとか終わりました。
 三話目はトヨトミ戦その三ですね。4話まで続きますが、とりあえず序盤の大規模な戦いその1です。
 二話で母艦→大型MAに変形出来ることをさらしたアステロイド級マサムネの勇姿が4話辺りで見られますが、同様にシスターフェアレディ単体性能の高さも見せ場となるのが3〜4話の見せ物でしょうか。
 合戦では、OSのモードチェンジをしっかりと出して行きたい所ですが、結構単調な作業ですね。なんかあっと驚く様な仕掛けにならないもんかなぁ。…映像的にはシステムモードチェンジって凄く良い演出だと思うんだけどなぁ。www

 あと、3話で初めて敵の武装に「マルチフェイズビーム砲」が登場します。特にフェイジットの登場はこれまでのビームシールド防御やiフィールド防御の無効化と、新しく登場した万能防御のはずのフォースシールドの無力化という意味でも大きいのかな。

 徐々に見せ物が増えて来るけど、この間、キャラの間の交流が少ないから、これらをどうしたものかと思う今日この頃。一応5話がレクリエーションとか艦内ネタになるから、そこでまったりやれば良いのかなぁ?
<Mozilla/5.0 (Macintosh; U; Intel Mac OS X 10_5_8; en-US) AppleWebKit/534.10 (K...@i121-117-181-149.s05.a001.ap.plala.or.jp>

【98】塗り絵してみました。
 REDCOW  - 11/1/31(月) 1:22 -

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   塗り絵してみました。

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【99】塗り絵2
 REDCOW  - 11/1/31(月) 1:22 -

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【F92-02.png : 65.5KB】
<Mozilla/5.0 (Macintosh; U; Intel Mac OS X 10.5; ja-JP-mac; rv:1.9.2.13) Gecko/...@i121-117-181-149.s05.a001.ap.plala.or.jp>

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