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…とてもとても長く、眠りから覚めたくないような夢を見ていた。
えっ、僕は誰だっけ?セルジュ…?
僕の名前はリュウ。
家庭の事情があって日本の東京都という場所で暮らしている。
そんな平凡な日々を僕は暮らすはずだった。
あれは僕が16歳の時、もう少しで誕生日を迎え17になる頃だった。
僕はいつものように、高等学校へ自転車で走っていった。
その通学路の途中に大きな交差点がある。
そこで、不思議な体験を僕はした。
人ごみの中、僕はゆっくりと横断歩道を渡った。
その時、少し変わった服装をした金髪の女の子がいた。
その子は周りをキョロキョロ見渡していて、まるで誰かを探しているようだった。
「なんだあの子。…?!あれ、あの子どこかで見たような…。え…」
突然、脳裏から滲んだ記憶が微かに見えた。
僕は思わず目を閉じて、数秒してからその目を開けた。
あれま、いない…。
その子の姿は見当たらなかった。
「って!ヤバイ!もうすぐ赤になる!急げ!」
僕はこの日24時間あの子のことに悩まされた。
次の日。
あの交差点には、あの女の子はいなかった。
「やっぱりあれは幻かな」
僕はさっさと交差点を渡り、学校へ向かっていった。
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